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芸術に触れたときの感動を忘れないためのブログ

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THE GO! TEAM 『PROOF OF YOUTH』

Thu.27.09.2007
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poy

以前「ミス・パックマン」でこのバンドを紹介した。それとは関係ないかもしれないが、THE GO! TEAMはサンプリング使用料を支払うためにいろいろとCMに曲を提供してお金を集めているようだ。もしやと思って調べてみたら、ボディースプレー「AXE」のCMに使われている印象的な曲もやっぱりTHE GO! TEAMだった!あの曲、良いよね。

今日、最新作『PROOF OF YOUTH』を聴いた。最高。

とにかくこれは気分が最高に盛り上がるアルバムだ。1曲目のチョーかっこいい「GRIP LIKE A VICE」と2曲目の「DOING IT RIGHT」からしてもうすごい。
こういうバンドがUKから出てきたことはかなり意外だ。UKといったら湿っぽいメロディーとかひねくれた音のイメージが強いから。でも、そんなことを言っても無駄だろう。このバンドは国籍とかジャンルとかいったものの壁を軽く飛び越えてるんだから。
THE GO! TEAMは昔のレコードの音をサンプリングして、そこに自分たちの演奏を乗せるというスタイルをとっている(だからすごく使用料がかかる)が、ここまで徹底しているバンドはいなかったんじゃないか。やっぱり今の時代はいかにサンプリングを使って「オリジナル」なものを作るかってことが重要なんだと思う。

SONIC YOUTHファンの僕にとっては、日本盤ボーナストラックの「BULL IN THE HEATHER」のカバーは嬉しかった。SONIC YOUTHよりもいいんじゃないかと思ったぐらい良いのだが、まあ、元の曲が良いからね。でもさすがに自分たちを「JACKSON5ミーツSONIC YOUTH」とか宣伝してるだけのことはある。頼もしいバンドだ。


The Go! Teamはビデオもいい!

The Go! Team - Grip Like A Vice



The Go! Team - Doing It Right



The Go! Team - Get It Together これが「AXE」のCM曲。


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テーマ : 洋楽 - ジャンル : 音楽

タグ : thego!team proofofyouth ms.packman sonicyouth axe

小津安二郎 『東京物語』

Wed.26.09.2007
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tokyo

僕は人から勧められた映画をあまり観ない。自分が必要と感じたときに観るのが一番いいと思っているからだ(そのくせ、人にはやたらと自分の観た映画を勧めるが…)。
小津安二郎の映画は、映画部の友達からずっと前に勧められていたが、なぜか気が乗らなくて、全然観ていなかった。じゃあ今回観たのはなぜかというと、大好きなアキ・カウリスマキが小津安二郎の影響を受けていると知ったからだ。

とりあえず代表作の『東京物語』を観たのだが、………いやー、素晴らしい!友達の言うことをあのときちゃんと聞いていればよかったと、激しく後悔した。Kくん、ごめん。俺は大馬鹿だ。
とにかく、切り返しのショットがとても印象的だ。あの真正面から人物を捕らえる撮り方にとても衝撃を受けた。
主人公の老夫婦が連れ添う姿には非常に感動した。映画を観ている間、僕はこの老夫婦がまるで自分の家族みたいに愛おしく思えた。
老夫婦の息子の未亡人役の原節子は本当に美しい。

なんだか、小津監督の映画には全てがあるように感じた。現代の世界中の映画監督に影響を与えているというのも、納得。










テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

タグ : 小津安二郎 東京物語 笠智衆 映画

ゆら帝聴いてゆらゆら

Sun.23.09.2007
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yura

ゆらゆら帝国の新作が10月10日に発売されるそうだ。
今日HMVで雑誌を見てたら、ミュージック・マガジンの表紙にゆらゆら帝国が載っているのを発見した。あらゆる意味で変態なこのバンドが表紙になってしまうんだからすごい。

新作のタイトルは『空洞です』!!!!
滅茶苦茶楽しみにしてます。


ゆらゆら帝国 「ゆらゆら帝国で考え中」
 (大音量に注意)


テーマ : 邦楽CDレビュー - ジャンル : 音楽

タグ : ゆらゆら帝国 空洞です

ミス・パックマン

Thu.20.09.2007
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THE GO! TEAMの新作『Proof of Youth』を買おうかどうか迷っている。シングル曲の『Grip Like a Vice』は文句なしに素晴らしいんだけど、やっぱり今まで聴いてこなかったバンドというのはCDを買う前にちょっとリサーチしないといけない。

それで、今日YOUTUBEでTHE GO! TEAMのビデオクリップを見ていたら、最高に面白いビデオを見つけた。たぶんTHE GO! TEAMが作った、たぶん「ミス・パックマン」という曲のビデオ。僕はこれ見て爆笑してしまった。ニューヨークの街をミス・パックマンが追い掛け回されている!追っ手を華麗にかわすミス・パックマン!!!だが最後には……

Ms. Pacman Music Video - The Go! Team


このビデオを見てすぐ、アルバムを買うことに決めた。

テーマ : 音楽 - ジャンル : 音楽

タグ : Ms. Pacman TheGo!Team ゴー!チーム youtube

クローネンバーグ 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

Mon.17.09.2007
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violence

やっとクローネンバーグ監督の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を観た。
いやー、マジですごい!これが分からなきゃ映画を観る資格はない、とさえ言ってしまいたくなる傑作だ!!

ストーリーはなんというか、ありきたりで、こんな感じだ。
「ダイナーを営むトムは、店の客に銃で脅されるが、相手の隙をついて銃を奪い、殺してしまう。正当防衛で町のヒーローになったトムだが、彼の過去を知っているという謎の男が現れ…。妻と2人の子どもと幸せに暮らしていたトムの過去が、ゆっくり明らかになっていく。」(AMAZONより)
これだけ読めば単なるB級映画だ。でもクローネンバーグはやっぱりすごい。徹底的に無駄を省いた撮り方で、最後のショットまで全く予想のつかない展開を観せてくれる。こういう手法は前作『スパイダー』からのものだが、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』ではそれがさらに研ぎ澄まされて断然面白くなっている。そして次の作品ではもっと面白いことになりそうな予感さえ漂わせていて、本当にすごいと思う。


『ヒストリー・オブ・バイオレンス』トレイラー





テーマ : 洋画 - ジャンル : 映画

タグ : クローネンバーグ 映画 ヒストリー・オブ・バイオレンス スパイダー

BLACK DICEの新作発売が決定

Mon.17.09.2007
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lb

BLACK DICEのニュー・アルバム『Load Blown』が10月23日にPAW TRACKSからリリースされるそうだ。先行シングルのようにミニマルな曲が多くなるんだろうか。だとしたら前作『BROKEN EAR RECORD』とはだいぶ違ったものになりそうだ。
そしてPAW TRACKSによれば、「ひょっとしたら日本にもツアーに行くかもしれない」そうだ。是非来てほしい。
アニコレは来日しないのかな……

BLACK DICE in BRIGHTON FESTIVAL



テーマ : 洋楽 - ジャンル : 音楽

タグ : blackdice loadblown

くるり ツアー2007 「ふれあいコンサート」

Thu.13.09.2007
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qrl

新潟県民会館で生くるりを観た!
今は13日の昼間で、昨日のライブを思い出している。本当に、素晴らしかった。

セットリストの順番はよく覚えていない。でも『ワルツを踊れ』からの曲は入場BGMの「ハイリゲンシュタッド」以外全部演奏してくれた。そして他のアルバムからも数曲。
くるりがステージに登場して「ブレーメン」のイントロが始まったときはもうすでに涙目。
『ワルツを踊れ』からの曲は、とにかく楽しかった。岸田繁の変態丸出しの弾き語りから始まった「ハム食べたい」とか、間奏で指揮棒を振ったりしていた「アナーキー・イン・ザ・ムジーク」とか。みんなで手拍子を叩いた「スロウダンス」やアコギの音色が美しい「レンヴェーグ・ワルツ」はもっと感動した。

他のアルバムからの曲はやっぱり別格だ。「ワンダーフォーゲル」「ロックンロール」はとても盛り上がった。「ばらの花」は泣いた。

最後の最後に、くるりは「東京」を演奏した。
岸田のギターからあのイントロが鳴らされた瞬間からもう涙が止まらなかった。僕はこのときの「東京」を一生忘れないだろう。

ライブ終了後は会場の入り口で煙草を吸いながらしばらくぼーっとしていた。
音楽を聴いて泣けるのは本当に素晴らしいことだ。僕はくるりと出会えてとても幸せだと思う。本当に、ありがとう。







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タグ : くるり ライブ 新潟県民会館 ワルツを踊れ ワンダーフォーゲル ロックンロール 東京 ばらの花

明日はくるりのライブ

Tue.11.09.2007
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昨日は片貝花火を観てきて、とても楽しかったが、帰ってくる頃にはかなりぐったりしていた。

眠ろうと思って横になるが、「明後日はくるりのライブなんだ」と思い始めたら、ドキドキして眠れなくなってしまった。『アンテナ』を聴いたら落ち着いてきて、静かに眠りに落ちた。

今日起きてまた「明日はくるりのライブなんだ」と思ったら胸がいっぱいになってしまって、食事が喉を通らない。

いったいおれは何をしてるんだ。


美術館に行くついでに、県民会館の駐車場の下見をしてこようと思います。

テーマ : LIVE、イベント - ジャンル : 音楽

タグ : くるり ワルツを踊れ

ANIMAL COLLECTIVE 『STRAWBERRY JAM』

Mon.10.09.2007
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ac

遂にANIMAL COLLECTIVEの新作がリリースされた。今の僕にとってアニコレはくるりと同じくらい大切なバンドだから、これはまさに待望のアルバムだ。
前作『feels』は、森の中をずんずん歩いて行くうちに知らない世界にトリップしてしまったような高揚感を与えてくれるものだった。原始的なリズムと素晴らしいメロディーで彼らが見せてくれた世界は、僕にとってものすごい衝撃だった。
『STRAWBERRY JAM』は、そういった核の部分はそのままに、より多彩な世界を繰り広げた作品だ。前作のリリース後に行われた世界の様々な土地でのセッションや、パンダ・ベアのボーカル曲がいきなり増えていることなどがその要因だろう。彼がソロ作『PERSON PITCH』で表現した楽天的なポップさが、今までのアニコレの作品にはなかった色を加えているのだ。

それでも、やっぱり僕はエイヴィ・テアのボーカル曲が好きだ。
「Peacebone」や「For Reverend Green」は去年の来日公演でも演奏されて、ライブが終わった直後から今までずっと頭の中で鳴り響いていた曲だ。特に「For Reverend Green」なんかはライブの1曲目に演奏された曲だから特に思い入れが強い。コーラス部分で照明がパッと明るくなった瞬間の、えもいわれぬ高揚感と幸福感は今でも忘れられない。『feels』からの曲を期待していたオーディエンスは度肝を抜かれただろう。この曲を聴くだけで、本当にあのときの興奮が蘇ってくる。
そしてなんといっても素晴らしいのは5曲目の「Fireworks」だ。歌詞は「ずっとこの味を舌から消し去ろうとしてる/君のことだけを夢見ていた」という冒頭から、少年時代のお祭りの日の回想へと展開していく。胸を締め付けるような想いが、どこか懐かしいメロディーに乗せて吐き出される。次第に感情が昂って制御が利かなくなったように、エイヴィのボーカルはところどころ絶叫に変わる。
僕はこの曲を聴くたびに、どうしても泣きそうになる。夏が終わっていく寂しさを感じて、感傷的になってしまうのかもしれない。僕は花火を観ている人たちの楽しそうな顔を見るのが好きだ。でもそれもやがては思い出になって風化していった。だから今年は一緒に花火を観た大切な人たちの顔をしっかりと目に焼き付けておくのだ。そしてもしそれを忘れそうになったら、ANIMAL COLLECTIVEを聴けばいい。苺のジャムみたいに甘酸っぱい想いが詰まったこのアルバムが、大切な人たちとの日々をきっと思い出させてくれるだろう。



「Fireworks」PV



「For Reverend Green」live



「Peacebone」PV




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タグ : ANIMALCOLLECTIVE アニマル・コレクティヴ PANDABEAR strawberryjam アニコレ

Eric Copeland 『hermaphrodite』

Sun.09.09.2007
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hermaphrodite

ANIMAL COLLECTIVEの新作を毎日聴いているが、なかなか記事を書く気分になれない。自分にとって本当に特別なバンドなので、なるべく適切な言葉でこの作品を紹介したいと思う。でもそれには少し時間がかかる。
それまでは他のCDについて書いていよう。

ANIMAL COLLECTIVEと並んで、ニューヨークのアンダーグラウンドを代表するバンドがBLACK DICEだ。そのメンバーの一人、エリック・コープランドがソロ・アルバムをpaw tracksからリリースした。
本籍BLACKDICEやアニコレのエイヴィーとのユニット、TERRESTRIAL TONESのアルバムを東京のレコ屋巡りを通して地道に集め続けている僕は、このソロ作品にもかなり期待していた。そして期待通り、いい作品だった。
BLACK DICE関連の情報は日本ではまだまだ少ないので、僕はこのバンドが誰を中心に活動しているのか知らなかった。でもこの作品を聴いて、それはエリック・コープランドだと確信した。ジャケットのコラージュを見ても、それは分かるだろう。
しかしもちろん、『hermaphrodite』がBLAC KDICEと全く同じわけではない。BLACK DICEが最新作『BROKEN EAR RECORD』で聴かせてくれたあの極端なまでの「卑猥さ」や「下品さ」は影を潜めていて、より個人的な(ソロなんだから当たり前だが)儀式のような雰囲気が漂っている。1曲目なんかはキラキラとしたシンセっぽい音で始まるから、少し驚いた。もちろんその後はBLACK DICE的な反復ビートと変な効果音になだれ込んでいくのだが。
特に2曲目は素晴らしい。これまたお得意の反復ビートなのだが、それが民族音楽っぽいパーカッションとメロディーの下敷きになることによって、かなり高揚感のある曲になっている。嫌なことも全部忘れて踊りたくなっちゃうくらい。
6曲目の呑気なメロディーも素敵だ。

恐らく近いうちにBLACK DICEの新作もリリースされるだろう。とても楽しみだ。


せっかくなのでBLACK DICEのPVを。
「Smiling Off」



ついでにこれも…
「Cloud Pleaser」(ファン製作?)




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ROXY MUSIC 『AVALON』

Sat.08.09.2007
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avalon

ここ数日間、帰省していた。
実家に車で帰る途中、ラジオでROXY MUSICの「MORE THAN THIS」が流れていた。この曲はずっと前にテレビCMで使われていたが、サビのフワ~ッとした感じがどうも好きになれなかった。でもラジオで通してよく聴いてみたら、すげえいい曲じゃないか!
郡山駅前の中古盤屋で、運良く『AVALON』を見付け、早速購入し、聴いてみた。やっぱりいいじゃないか!傑作だ!!
つまり僕はROXY MUSICに対して、ずっと無駄な偏見を抱いていたわけだ。なんて勿体無いことをしていたんだろう……。

ブライアン・フェリーの歌声は素晴らしい。ファルセットの部分はとても艶があって綺麗だし、低音部分はダンディーでかっこいい。どうやったらこんな歌い方が出来るのだろうか?
そこで僕はブライアン・フェリーの真似をして「MORE THAN THIS」を歌ってみた。
…ただの気持ち悪い人にしかならなかった。


ROXY MUSIC 「MORE THAN THIS」

時代を感じるビデオ。良くも悪くも、80年代の香りがぷんぷんですね。


テーマ : 洋楽 - ジャンル : 音楽

タグ : roxymusic avalon ロキシー・ミュージック アヴァロン

アキ・カウリスマキ 『過去のない男』

Tue.04.09.2007
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k2

以前『街のあかり』を観てとても感動したので、またカウリスマキの映画を観ることにした。今回は『過去のない男』だ。
暴漢に襲われて記憶喪失になってしまった主人公が、周囲の人々に支えられて、前向きに生きていく、というストーリー。

正直に言って、『街のあかり』の衝撃が凄まじかっただけに、自宅の小さなテレビ画面で観た『過去のない男』は見劣りしてしまったが、それでもやっぱり素晴らしかった。登場人物たちの優しさ、暖かさが伝わってくるようだ。
主人公は記憶喪失だから、タイトル通り「過去のない男」だ。そして、過去がないからこそ前だけを向いて生きていける。でもそれは主人公の周りにいる人々の暖かさがなければありえないことだろう。浜辺に倒れている主人公を助けた夫婦、歌はダサいが頑張っているバンドのメンバーたち…。悪徳警官や銀行強盗でさえなぜか憎めない人物として描かれている。特に主人公と恋に落ちるイルマはいい。ぜんぜん美人ではないのだが……。
カウリスマキの映画に毎回登場するという犬も、いい味を出している。悪徳警官が連れている「ハンニバル(食人鬼)」という犬だ。名前だけはすごいのに、最初から主人公に咬みつく様子が全くないし、見た目も全然怖くない。しかも途中でこの犬はメスだということが判明する。いったいなんなんだよその設定は!と思うが、そこがいいのだ。

カウリスマキの映画は将来DVDで集めたい……と思ったら、ほとんどが廃盤になっているじゃないか!こんな素晴らしい監督の映画が気軽に観られないなんて、日本はなんて文化的水準の低い国なんだろう。観る価値のないくだらない映画が幅を利かせているこの状況には、いつもうんざりさせられる。


『過去のない男』ラストシーン




タグ : カウリスマキ 過去のない男

アキ・カウリスマキ 『街のあかり』

Sun.02.09.2007
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akari

今日は映画の料金が安くなる日!だからというわけではないが、シネウインドで公開されているアキ・カウリスマキ監督の最新作『街のあかり』を観てきた。

最高だった。今日、カウリスマキは僕の最も好きな監督の一人になった。
ストーリーをちょっと説明すると、夜警員のコイスティネンがカフェでミルヤという女に出会い恋に落ちる。しかし、実はミルヤはギャングに仕向けられた女だった。ギャングはコイスティネンがいつも夜警をしているデパートの宝石店を狙って、ミルヤを操っているのだ。それを知らないコイスティネンは宝石強盗の罪を着せられ、もちろんミルヤへの恋にも敗れ、刑務所にも入れられ、……と、とにかくミルヤと出会ってしまったせいで不幸のどん底に突き落とされるのだ。
だけど、カウリスマキ監督はこの不幸な主人公のために最後の最後にあたたかい希望を用意している。それは観てのお楽しみ。

僕がこの監督を気に入った理由は、なんといってもショットの構図と人物の表情にある。例えば主人公のコイスティネンは、決して笑わない。いつも眉間にしわを寄せている。それがカッコいいと思っているのだろうか。仕事が終わり、ロッカールームで同僚たちに挨拶したが無視され、ひとりで上着のジッパーをもぞもぞと上げる、そんなときも表情を変えず、彼はずっと眉間にしわを寄せている。僕はこのシーンを観て、心の中で爆笑してしまった。今挙げたのは顕著な例だが、冒頭部分はほとんど全てのショットで笑わせてくれる。絶対に笑わない登場人物たちが並んでこっちを見つめている、それだけでもう観ている人は笑ってしまうのだ。僕の周りからも常にクスクスという笑いが起こっていた。(しかし、こういう面白さは説明するのが難しい。実際に映画を観てみないと、わからないと思う。)
そして今まで絶対に笑わなかったコイスティネンが、刑務所の中で他の囚人たちと話しているときに、唯一見せるあの自然な笑顔。その対比が、胸を締め付けるのだ。それまでは笑っていた観客も、切なくなり、笑えなくなる。これは本当に上手いと思った。
僕はこの可哀想な負け犬コイスティネンに、本気で同情した。彼の行動はいちいち情けなさすぎるのだ。ミルヤとのデートの場面、乗っている車はけっこうカッコいいのに、ラジオのアンテナを伸ばしすぎている。情けない。パブの前に1週間も繋がれたままでいる犬を助けるために飼い主を突き止めたら、いかにもワルそうでマッチョなやつだった。もちろんボコボコにされて、鼻血をタラリと流す。情けない。こんな風に、どんなにカッコ悪いことになっても、彼はいつも眉間にしわを寄せている。
これほどまでに情けなくてカッコ悪い主人公を、僕は初めて見た。情けない主人公というものはだいたいにおいて観客の自己投影を誘うものだけど、コイスティネンは情けなさすぎてそんな隙すらない。でもなぜか、たまらなく愛しいのだ。


エヴァンゲリオン新劇場版も観に行こうかと思ったが、『街のあかり』の感動を薄めたくなかったので、やめた。


『街のあかり』トレイラー





テーマ : 映画館で観た映画 - ジャンル : 映画

タグ : アキ・カウリスマキ 街のあかり 映画 シネウインド 新潟 エヴァンゲリオン 新劇場版


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