DISKAHOLICS ANONYMOUS DAYS

プロフィール

uich

Author:uich
シネフィルに憧れます。
一人称が安定しません。

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
リンク
最近のトラックバック

芸術に触れたときの感動を忘れないためのブログ

スポンサーサイト

--.--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小津安二郎 『東京物語』

Wed.26.09.2007
0 comments
tokyo

僕は人から勧められた映画をあまり観ない。自分が必要と感じたときに観るのが一番いいと思っているからだ(そのくせ、人にはやたらと自分の観た映画を勧めるが…)。
小津安二郎の映画は、映画部の友達からずっと前に勧められていたが、なぜか気が乗らなくて、全然観ていなかった。じゃあ今回観たのはなぜかというと、大好きなアキ・カウリスマキが小津安二郎の影響を受けていると知ったからだ。

とりあえず代表作の『東京物語』を観たのだが、………いやー、素晴らしい!友達の言うことをあのときちゃんと聞いていればよかったと、激しく後悔した。Kくん、ごめん。俺は大馬鹿だ。
とにかく、切り返しのショットがとても印象的だ。あの真正面から人物を捕らえる撮り方にとても衝撃を受けた。
主人公の老夫婦が連れ添う姿には非常に感動した。映画を観ている間、僕はこの老夫婦がまるで自分の家族みたいに愛おしく思えた。
老夫婦の息子の未亡人役の原節子は本当に美しい。

なんだか、小津監督の映画には全てがあるように感じた。現代の世界中の映画監督に影響を与えているというのも、納得。










テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

タグ : 小津安二郎 東京物語 笠智衆 映画

クローネンバーグ 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

Mon.17.09.2007
0 comments
violence

やっとクローネンバーグ監督の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を観た。
いやー、マジですごい!これが分からなきゃ映画を観る資格はない、とさえ言ってしまいたくなる傑作だ!!

ストーリーはなんというか、ありきたりで、こんな感じだ。
「ダイナーを営むトムは、店の客に銃で脅されるが、相手の隙をついて銃を奪い、殺してしまう。正当防衛で町のヒーローになったトムだが、彼の過去を知っているという謎の男が現れ…。妻と2人の子どもと幸せに暮らしていたトムの過去が、ゆっくり明らかになっていく。」(AMAZONより)
これだけ読めば単なるB級映画だ。でもクローネンバーグはやっぱりすごい。徹底的に無駄を省いた撮り方で、最後のショットまで全く予想のつかない展開を観せてくれる。こういう手法は前作『スパイダー』からのものだが、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』ではそれがさらに研ぎ澄まされて断然面白くなっている。そして次の作品ではもっと面白いことになりそうな予感さえ漂わせていて、本当にすごいと思う。


『ヒストリー・オブ・バイオレンス』トレイラー





テーマ : 洋画 - ジャンル : 映画

タグ : クローネンバーグ 映画 ヒストリー・オブ・バイオレンス スパイダー

アキ・カウリスマキ 『過去のない男』

Tue.04.09.2007
2 comments
k2

以前『街のあかり』を観てとても感動したので、またカウリスマキの映画を観ることにした。今回は『過去のない男』だ。
暴漢に襲われて記憶喪失になってしまった主人公が、周囲の人々に支えられて、前向きに生きていく、というストーリー。

正直に言って、『街のあかり』の衝撃が凄まじかっただけに、自宅の小さなテレビ画面で観た『過去のない男』は見劣りしてしまったが、それでもやっぱり素晴らしかった。登場人物たちの優しさ、暖かさが伝わってくるようだ。
主人公は記憶喪失だから、タイトル通り「過去のない男」だ。そして、過去がないからこそ前だけを向いて生きていける。でもそれは主人公の周りにいる人々の暖かさがなければありえないことだろう。浜辺に倒れている主人公を助けた夫婦、歌はダサいが頑張っているバンドのメンバーたち…。悪徳警官や銀行強盗でさえなぜか憎めない人物として描かれている。特に主人公と恋に落ちるイルマはいい。ぜんぜん美人ではないのだが……。
カウリスマキの映画に毎回登場するという犬も、いい味を出している。悪徳警官が連れている「ハンニバル(食人鬼)」という犬だ。名前だけはすごいのに、最初から主人公に咬みつく様子が全くないし、見た目も全然怖くない。しかも途中でこの犬はメスだということが判明する。いったいなんなんだよその設定は!と思うが、そこがいいのだ。

カウリスマキの映画は将来DVDで集めたい……と思ったら、ほとんどが廃盤になっているじゃないか!こんな素晴らしい監督の映画が気軽に観られないなんて、日本はなんて文化的水準の低い国なんだろう。観る価値のないくだらない映画が幅を利かせているこの状況には、いつもうんざりさせられる。


『過去のない男』ラストシーン




タグ : カウリスマキ 過去のない男

アキ・カウリスマキ 『街のあかり』

Sun.02.09.2007
0 comments
akari

今日は映画の料金が安くなる日!だからというわけではないが、シネウインドで公開されているアキ・カウリスマキ監督の最新作『街のあかり』を観てきた。

最高だった。今日、カウリスマキは僕の最も好きな監督の一人になった。
ストーリーをちょっと説明すると、夜警員のコイスティネンがカフェでミルヤという女に出会い恋に落ちる。しかし、実はミルヤはギャングに仕向けられた女だった。ギャングはコイスティネンがいつも夜警をしているデパートの宝石店を狙って、ミルヤを操っているのだ。それを知らないコイスティネンは宝石強盗の罪を着せられ、もちろんミルヤへの恋にも敗れ、刑務所にも入れられ、……と、とにかくミルヤと出会ってしまったせいで不幸のどん底に突き落とされるのだ。
だけど、カウリスマキ監督はこの不幸な主人公のために最後の最後にあたたかい希望を用意している。それは観てのお楽しみ。

僕がこの監督を気に入った理由は、なんといってもショットの構図と人物の表情にある。例えば主人公のコイスティネンは、決して笑わない。いつも眉間にしわを寄せている。それがカッコいいと思っているのだろうか。仕事が終わり、ロッカールームで同僚たちに挨拶したが無視され、ひとりで上着のジッパーをもぞもぞと上げる、そんなときも表情を変えず、彼はずっと眉間にしわを寄せている。僕はこのシーンを観て、心の中で爆笑してしまった。今挙げたのは顕著な例だが、冒頭部分はほとんど全てのショットで笑わせてくれる。絶対に笑わない登場人物たちが並んでこっちを見つめている、それだけでもう観ている人は笑ってしまうのだ。僕の周りからも常にクスクスという笑いが起こっていた。(しかし、こういう面白さは説明するのが難しい。実際に映画を観てみないと、わからないと思う。)
そして今まで絶対に笑わなかったコイスティネンが、刑務所の中で他の囚人たちと話しているときに、唯一見せるあの自然な笑顔。その対比が、胸を締め付けるのだ。それまでは笑っていた観客も、切なくなり、笑えなくなる。これは本当に上手いと思った。
僕はこの可哀想な負け犬コイスティネンに、本気で同情した。彼の行動はいちいち情けなさすぎるのだ。ミルヤとのデートの場面、乗っている車はけっこうカッコいいのに、ラジオのアンテナを伸ばしすぎている。情けない。パブの前に1週間も繋がれたままでいる犬を助けるために飼い主を突き止めたら、いかにもワルそうでマッチョなやつだった。もちろんボコボコにされて、鼻血をタラリと流す。情けない。こんな風に、どんなにカッコ悪いことになっても、彼はいつも眉間にしわを寄せている。
これほどまでに情けなくてカッコ悪い主人公を、僕は初めて見た。情けない主人公というものはだいたいにおいて観客の自己投影を誘うものだけど、コイスティネンは情けなさすぎてそんな隙すらない。でもなぜか、たまらなく愛しいのだ。


エヴァンゲリオン新劇場版も観に行こうかと思ったが、『街のあかり』の感動を薄めたくなかったので、やめた。


『街のあかり』トレイラー





テーマ : 映画館で観た映画 - ジャンル : 映画

タグ : アキ・カウリスマキ 街のあかり 映画 シネウインド 新潟 エヴァンゲリオン 新劇場版

『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』

Wed.29.08.2007
2 comments
spider

久しぶりに映画を見た。2,3日に1本は映画を見るという目標を密かに立てていたが、なかなか出来ないものだ。
これはデヴィッド・クローネンバーグの1本前の映画。最新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』は去年シネ・ウインドでもやっていたのだが、いろいろあって観ることがまだ出来ないでいる。でも『スパイダー』を観たらこれもすごく観たくなった。近いうちに絶対借りてこよう。
『スパイダー』は本当に良かった。ストーリーは後の展開が予測できるくらい分かりやすいから、映画にストーリーの良さだけを求めるような人にはつまらないかも知れない。でも僕にとってはすごく面白かった。ストーリーが分かりやすいのは、あえて無駄を省いているからだと思う。だからただ凡庸であることとは違う。そしてひとつひとつのショットもまた無駄が無くて、そこが本当に素晴らしい。
映画のテーマにおいてはデヴィッド・リンチと通じるところがあるが、こっち(クローネンバーグ)のほうがずっと面白いんじゃないか。最小限の構成で登場人物の心理を表現しようとする姿勢はとても好感が持てるし、正しいことだと思う。一方リンチの代表作は、観る人にとって理解不能な部分とか、強烈に違和感を感じさせる人物とかが必ず出てきて、「わけがわからなくてもいいんです」「解釈は観る人次第です」という姿勢を新作が出る度に表明してしまっている。これじゃあ発展しないわけだよなぁ……。まあこれはこれで好きだけど。





テーマ : 洋画 - ジャンル : 映画

タグ : クローネンバーグ スパイダー 映画

ミケランジェロ・アントニオーニ 『砂丘』

Tue.07.08.2007
0 comments
sakyu

映画部の友達のブログを見て、アントニオーニが亡くなっていたことを知った。
アントニオーニといえば、あの最高にかっこいい『欲望』の監督で、僕はビデオを持っていた。でも他の作品は1本も観ていなかったのだ…。この機会だから、アントニオーニの映画を何本か観ようと思う。

さっそく『砂丘』を借りて観たが、面白かった。やっぱり、すごくかっこいいわ。
砂丘で繰り広げられるセックス・シーンが良かった。主人公とダリアが絡まりあって遊んでるうちに、他のカップルたちが大勢転がり込んできてイチャイチャし始めるのだが……見ていて楽しい。牧歌的だ。
あとはラストシーン。あまりにも衝撃的だった。これは一生忘れられないだろう。



※ラストシーンなので、これから『砂丘』を見たいという人は注意してください。


テーマ : 洋画 - ジャンル : 映画

タグ : アントニオーニ 欲望 砂丘

『モーターサイクル・ダイアリーズ』

Mon.23.07.2007
4 comments
mo

実家に帰ってヒマだったので、BSでやっていた『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観た。あまり期待はしないで観たが、すごく感動してしまった。
これはカストロと一緒にキューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラの、若い頃の旅の物語だ。南米大陸をバイクで旅するのだが、その途中で出会う人々との心の交流がよく描かれている。

高校生の頃、チェ・ゲバラが好きだった。『ゲバラ日記』とかも読んだりしていた。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが好きだったし、授業で世界史を学んでいたこともあって、政治に関してはすごく興味があった。なんとかして自分の意見を持とうと思っていた僕にとってチェ・ゲバラはすごくかっこよく見えた。
でも大学に入ってから僕は政治への関心を無くしてしまっていた。ここ数年でニュースから流れてくるいろんな政治問題は、あまりにもひどかった。僕はそういうことを考えたくなかったのだ。
最近は特に日本の政治がひどいということが分かってきて、本当に政治のことを考えるのが嫌だった。絶望していた。

でもこの映画を観たら、これじゃいけないな、と思った。高校生の頃だって、政治が好きなわけじゃなかった。でも自分なりの意見だけは持とうと頑張っていたのだ。
あの頃の気持ちを、思い出した。やっぱり無関心じゃいられない。


タグ : モーターサイクル・ダイアリーズ チェ・ゲバラ

« PREV PAGE NEXT PAGE »


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。